この前の日曜日(3/8)、愛知美術館で開催されていたアンドリュー・ワイエス展に行ってきました。
20年くらい前、東京の世田谷美術館でやっていたワイエス3代展を観たときは、そのすごい描写力にばかり目がいってました。
でも今回は描写力とか技法よりも「なぜ身近な風景や友人ばかりを描いていたのか?」が一番気になりました。一言で言うとワイエスがそれだけ価値があるものだと考えていたからだと思うんですけどね。
今回の展示では、一つの作品ができあがる途中の鉛筆や水彩絵具のエスキースやスケッチも同時に展示されていて、絵のアイディアが変化していく様子がわかる展示になってました。
てっきりワイエスは写生をしたものをそのまま完成させてるんだと思っていたんですが、何度も修正をしながら絵を作っていった、作り込んでいったということがよくわかりました。
スケッチでも完成品と同じくらい大きなサイズの紙に描かれていました。
テンペラ画では下地から何層も描きくわえて作品を完成させていて、これはデジタル画材のレイヤーを重ねて描いていくのと同じだと思いました。
それと実物は結構大きなサイズで描かれて、画集のサイズに慣れていたのでこれも新鮮でした。
絵を観ていてワイエスの「ポジティブさ」と「ぶれない太い芯」のようなものがあることを感じました。
それが今回の展示会を観に行った一番の収穫です。